レーベル:徳間書店
著者:摩耶雄嵩
イラストレーター:鈴木康士
発売年月日:2023 年2月
あらすじ:殺人事件が日常茶飯事、どこかネジの飛んだ学園ミステリ
学園の事件あるところ、化石オタクのお嬢様まりああり。
まりあ率いる零細古生物部に加わった怪しい一年生。
お嬢様探偵のお供にされつづけた男子部員の禁断の秘密。
はたまた、いかがわしい新入生探偵まで登場。
怪しさ倍増の果てに、予測不能の結末が!
摩耶雄嵩ワールドがめちゃくちゃ面白い
ミステリーというジャンルに関しては無知も良いとろこなので、本作がミステリーとしてどうかということは僕には語れません。
なので率直な感想だけを書き連ねていきたいと思います。
まず、久しぶりに読書したな〜って感覚でしたね。
前回取り上げたライトノベル【終末世界のプレアデス 星屑少女と星斬少年】も面白かったんですが、ジャンルもジャンルだけあってアニメやゲームに近い感覚で読んでるんですよね。
www.forumromanum.me
その点本作は小説ならではの間であったり、ミステリーということで叙述トリックがあったりと、活字からしか得られない栄養みたいなのがちゃんとあって良かった。
そういった意味では、普段ラノベしか読まない人はちょっと文体が受け付けづらいかもしれませんね。でも、読んで欲しい。
後は作品全体を通した雰囲気が物凄く独特でしたね。
殺人事件が頻繁に起きる学校とそこの生徒という、日常に溶け込んだ狂気と言うんですかね……。
コナン君みたいにならないんですよ。言葉に出来ない変な空気になってるんですよ。
なので、読み始めた当初はあまりにも現実離れした設定もあり、登場人物に全く感情移入出来なくて、正直途中で読むのやめそうでした。
だけど、1周し終わったらもう1周したくなってるんですよ。
キャラクターがちゃんと丁寧に描かれていて、彼等の変化をもう一度追いたくなるんですよ。
そして2週目で、ハッタリが効いている部分と、現実の人間の生々しさが描かれている部分とのメリハリの良さに気付くと思います。
いや、これは周回必須ですね。
久しぶりに面白い読書体験出来ましたね。
あと、読み終わって知ったんですがこれ前作からの続き物だったらしいですね。
僕はとても楽しめたので、前作読むのがめんどくさい方は本作から読んで大丈夫だと思いますよ。
化石少女と七つの冒険が合わない人
個人的にはかなりクセの強い作品なので、合う合わないだとぶっちゃけ合わない人の方が多いと思うんですよね。
どちらかというと、「自分に合わなくても良いから色んな作品を読んでみたい」って人には本当におすすめです。
きっと雑食系の読書家で良かったと思うはずです。私がそうなので間違いありません。
それでは興味が湧けば是非手にとってみてください。
皆さんに素敵な作品との出会いがあることを祈ってます。
あと、ミステリー系でオススメあったら教えてください。
これを機に色々と手を出して見たいので