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終末世界のプレアデス:2020年代を代表する終末世界ファンタジー爆誕の予感

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レーベル:電撃文庫
著者:谷山走太
イラストレーター:刀彼方
発売年月日:2023 年5月

あらすじ:空から怪物が降る世界で、一人の少女を救えるか

 はるか昔、空から落ちてきた異形の生物――星屑獣によって人類は地上を奪われ、生活の場は空に浮かぶ星浮島へと移った。
 星屑獣と戦うには、彼らの核から作られた星輝剣と同調することが不可欠だった。しかし、地上を取り戻すと息巻く少年リュートにはその才能がなく、能力のない者を支持する人もいなかった。それでも、足掻き続けるリュートの前に一人の少女――カリナが降ってくる。
「星屑獣を倒して、星になる。どの星にも負けないくらい輝きたいの」
 数少ない星輝剣の使い手だが、世間知らずな女の子のカリナ。二人の出会いを境に世界の運命が動き出す。彼女の本当の願いとは……?
 星と魂の輝きが織りなすボーイミーツガール、開幕!

2023 年の今を代表する王道ライトノベル爆誕

 終末世界を舞台に少年少女が世界の命運をかけて戦う。
 これは今までも散々使い古されてきたジャンルであり、
 それでいてこれからも決して無くなることの無い王道ジャンルです。

 代表的な作品でいうと以前このブログでも取り上げたことのある鋼殻のレギオスも有名ですね。
 2012年発売とちょうど一昔前の作品ですね。
 終末世界のプレアデスが面白かった人はこちらも読んでみては如何でしょうか。
 

 この作品はとにかく王道です。
 

  • 中高生の読者が感情移入しやすい、自分と同年代の主人公
  • 謎多きヒロインと一癖も二癖もある仲間達
  • 世界を脅かす強大な敵と自分にしか扱えない特殊な力を宿した武器
  • どん底から這い上がる成長物語とその先に待つハッピーエンド

 これでもかというくらい中高生が好きであろう要素が詰まっています。
 読んでて思わず童心に帰りましたね。
 いやはやライトノベルはこうじゃないと。

終末世界のプレアデスが合う人合わない人

 反抗期真っ只中の主人公に感情移入出来ないとこの作品はキツいでしょうね。

 この作品物凄くエネルギーがあります。
 それは大人への不満であったり、自分自身の不甲斐なさに対する怒り、或いは祈りや願いに近い何かと言った、10代特有の情動です。
 
 ある程度大人になった人が読むと、もしかしたらイライラしてしまうんじゃないかな……。
 
 個人的には「あったあった、こういう時が」って苦笑いしながら読むのも楽しかったですよ。
 そういう意味では、主人公に心を重ねて作品に没入していたかつてのラノベ小僧にこそ手にとって欲しいですね。

 勿論、今現在中高生でライトノベルを読み漁っている男の子にもオススメです。
 王道の終末世界ファンタジーとして皆さんの世代を代表する作品になるかもしれませんしね。 

 気になった方は是非購入してみて下さい。