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【映画レビュー】『シンドバッド七回目の航海』 レイ・ハリーハウゼンの魔法が冴え渡る“冒険映画”の原点

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 “東の円谷英二、西のレイ・ハリーハウゼン”。そんなふうに並び称されることもある、特撮の巨匠レイ・ハリーハウゼン。
 現代のCGでは決して生まれない“手触り”を感じさせる彼の映像マジックは、時代を越えた魅力を持ち一見の価値があると自信を持って言える出来です。
 特に可動式骨格を内蔵した人形をコマ撮り撮影して作るストップモーションアニメと俳優が演技する実写映像とを違和感なく合成させる「ダイナメーション」は彼の代名詞とも言える技法で、観る者に新鮮な驚きと感動を与えてくれます。

 今回ご紹介するのは、そんなハリーハウゼンの代表作のひとつ『シンドバッド七回目の航海』(原題:The 7th Voyage of Sinbad, 1958年)。
 古びた映画と侮るなかれ。65年以上前に作られたとは思えない、驚異の映像体験がここにはあります。


あらすじ

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航海を終えたシンドバッドは、立ち寄った謎の島で巨人サイクロプスに追われていた魔術師ソクラを助け、バグダッドに戻った。
しかし一刻も早く島へ戻りたかったソクラは、密かにシンドバッドの婚約者パリサ姫に魔法をかけ、身体を縮めてしまう。
元の姿に戻るには彼の島に棲むロク鳥の卵が不可欠。シンドバッドらは、再び怪物の棲む島へと向った。
引用:https://www.sonypictures.jp/he/2131