①星梨花パパが面白すぎてズルい
この人出てくるだけで面白かった。
ラスト、静香が父親と対面するシーンにチラッと映るんですが、それだけでクスッと出来ちゃうの本当にズルい。
コメディリリーフとして完璧な役割を果たしてました。
ダンディな見た目とは裏腹に、親バカで星梨花やエレナに強く出れないのめちゃくちゃ可愛いかったです。
ちなみに星梨花パパの声優を務めた三宅健太さん。
2000年代を代表するギャグアニメ「瀬戸の花嫁」でもヒロインのパパも演じてるんですが、このパパもめちゃくちゃ面白いので、是非一度見てみると良いですよ。
いや、本当にここで三宅健太さんは贅沢過ぎます。
②シアターの太陽、エレナ
この第10話はミリアニの中でもかなりシリアスなお話でした。
それでも雰囲気が過剰に重くならなかったのは、エレナの存在が大きかったように思えます。
彼女が出てくるとその場の雰囲気がパッと華やぐんですよ。それでいて騒がしい煩いって印象ではなく、全体的には落ち着く感じに持っていく力がある。
未来ちゃんの時も言ったと思うんですけど、親しみやすくて安心感の持てるキャラって物凄く難しくて、一歩間違えると馴れ馴れしくて空気の読めないキャラになりますかはね。
キャラクターの描き方が緻密に練られているなと改めて感じます。
③プロデューサーの言葉選びが真っ直ぐでカッコよかった。
プロデューサーと静香パパが対面するシーン。
「違います。……いや、違いません」
この台詞めちゃくちゃ感動しました。
気持ちが先走る熱さと、それでいて静香や未来達の本当の良さを理解している感性。
本作のプロデューサーがどれだけアイドルに寄り添い、誠実に向き合ってきたかがこの短い台詞に全部こもってる。
④最上静香役、田所あずささんの演技が凄い
この10話は静香にフォーカスが当てられた回でした。
彼女がアイドルとして成長していく過程が1から10まで描かれたわけですが、不思議と無理矢理詰め込んだ感が無い。
その1番の要因は間違いなく、最上静香役の田所あずささんの演技力だと思います。
リサイタルに向けてやる気を出してる時、レッスンで壁にぶつかった時、試行錯誤しながら苦しんでる時、それら全てメリハリのある演じ分けをしていて彼女の心境の変化が物凄く分かりやすかったんですよ。
それに相変わらず作画も良かったですね。更に表情のバリエーションも多彩で、CG作画にありがちな作り物感が無い。
本当に白組は凄い。
親子という比較的重いテーマで1人のキャラクターに焦点を当てるとなると全体の印象は重たくなりがちなのですが、演技力や演出で変化に富んだシーンにすることで物凄く見応えがある映像になっていました。
⑤翼を突き動かす「本気」
何でもそつなくこなせる才能の持ち主であるが故に、まだ何かに本気で打ち込んだことが無い伊吹翼。
既に6話の時点で未来や静香に対して自分には無いものを感じていることが明らかになっていましたが、前回の美希との絡みで否応なしに「本気とは何か」を考えることを迫られ、この10話では静香の力になりたい一心で行動へと駆り立てられます。
思えば4話でも未来の想いを皆に伝えるアシストをしていましたし、この時から未来の「本気」に対してなにか感じるものがあったのかもしれません。
翼視点でアニメを見返したくなりますね。
⑥千早が本当に優しい
9話の時から思っていたのですが、千早がとにかく優しくて良い先輩だった。
掴みどころの無い美希や、アイマスの初代センターが強調されていた春香達と対比して、等身大で寄り添ってくれる千早がとても魅力的に映りました。
アニマスだと千早は、思いはあれどそれをどう態度や行動に表したら良いか分からなくて迷うイメージが強かったのですが、ミリアニ10話の千早は迷いながらも静香を会場の下見に連れて行くなど決断力が光る場面が目立ちました。
本当に良かった。ミリアニ10話で改めて千早が好きになりました。
⑦Gift Sign
めちゃくちゃ良かったです。
途中静香の背に翼が生えるシーン本当に良かった。
アイドルとして一皮剥けた静香が羽ばたいていくイメージや、未来と翼が勇気づける為に背中を押したこともあって演出に説得力があった。
2話のオーディションでも感じましたが、こういうハッタリを効かすことが出来るのはもう本当にすごいの1言。
激しいダンスや派手なカメラワークが無いにも関わらず、心を掴んで離さないのはライブシーンが物語の中で必要な要素として生きてるからでしょう。
まとめ
今回は親子がテーマと言ってもいい回だったのでした。
52人もアイドルが出てくるアニメで、アイドルの家族まで舞台装置としてではなく1人のキャラクターとして魅力的に描こうとするとは本当に驚かされます。