はじめに
葬送のフリーレンとは2020年4月から週刊少年サンデーで連載が始まった漫画作品だ。
勇者の一行の一員だったエルフの魔法使いフリーレンが、亡き勇者ヒンメルと再開する為に死者の魂と対話できる場所オレオールを目指して旅をするといった内容で、テレビアニメが2023年の9月からスタートしている。
自分は流行りものを食わず嫌いしちゃう傾向があって、今年に入ってようやく見るようになりました。
個人的にはファンタジー世界を舞台にしたロードムービーとして楽しんでいます。
そんな捻くれた一視聴者の目線で、葬送のフリーレンの良いところを7つ上げていきたいと思います。
①主人公が強い
元々俺ツエー系と揶揄されがちな最強主人公ってあまり好きではなかったのですが、フリーレンの場合、彼女の強さがカタルシスを生むんですよね。
凶悪な魔族や魔物に苦しめられている人を救ったときには悪代官を成敗する水戸黄門のようにスカッとするし、課題に苦しむ弟子や仲間を助ける様は何故かドラえもんを思い出しました。
強さの使い方が上手いって言うんですかね、彼女がスパッとトラブルを片付けていく様子は話の流れにも緩急が生まれてとても良かったです。
この辺は私が話の内容や整合性と同じくらいリズムやテンポ感を重視しがちだからでしょうね。アニメをアニメとしてではなくある種の音楽のように鑑賞してるふしがあります。
② バトルがあっさりとしている
フリーレンって結構戦闘描写があっさりしがちで、意外とそこを酷評する人も多いのですが自分は大好きです。
時代劇や西部劇が好きだったからか、刹那で決まる勝負こそ達人どうしの戦いだって感じるんですよね。
フリーレン達が特殊な魔法を用いずシンプルな攻撃魔法一本で戦うのも、何か渋さを感じて好きになるんですよね。
無駄を削ぎ落とした戦法だからこそ、そこに至るまでの戦略や駆け引きが光る。
そんな気がします。
③生活感のある魔法がたくさん出てくる
フリーレンには戦闘以外でも魔法がたくさん出てきます。
「カビを消滅させる魔法」や「しつこい油汚れをとる魔法」といった実用的なものから
「早口言葉を噛まずに言えるようになる魔法」といった何の役に立つか分からないものまで様々です。
こういうファンタジー作品が好きなのは、魔法が好きである以上に魔法世界が好きだからなんですよね。
実用的な魔法やそうでない魔法の存在は、この世界に魔法が根付いていることを実感させてくれて、世界観をより深く豊かに彩ってくれています。
④心に入り込む魅力的なキャラクター
古い映画を見ているような、心にスッと入ってくるキャラクターが多いんですよね。
先に述べてきたように世界観の描き方が秀逸な為か、最低限の描写でそのキャラクターの性格や価値観、バックボーンが想像できる。
なので、「あっさりしてるのにやたら濃い」という不思議な感覚に陥ります。
これは声優さんの力に依るところも大きいでしょうね。
演技力があるからこそ、限られたシーン限られた台詞の中に命を吹き込むことが出来る。
まとめ
改めて自分なりにフリーレンの魅力を紐解いて見ましたが如何でしたでしょうか。
個人的にはロードムービーと表現したように、良質な映画を見ている時のような、ゆったりとした時間そのものを楽しむような映像体験こそフリーレンの醍醐味だと思ってます。
そしてアニメを見た方は今度は是非漫画も読んでみて下さい。
紙の本をめくって物語を追っていく感覚、これはこれで良いものです。