①冒頭からぶっ込んで来るTeam6th
いきなりのライブシーン
この場面劇場で見た時も声が出そうになりました。
ほんの1部だけとは言え歌って踊るチーム6thが見れて本当に嬉しかった。
それにしても、Team6thがテレビ番組に出演、Team7thが音楽フェス参戦。デビューの舞台がどんどんでかくなっていきますね。
そりゃまあTeam7thは1期生の可奈と実力派の3人、そしてTeam6thには徳川まつりがいますもんね。
まつりがいるなら大丈夫、テレビに出しても安心。何かあってもメンバーをサポートしてれるし、そもそも何も起きないよう立ち回れますからね。
こういう描写を省くにも説得力があるのがミリアニの良いところではないでしょうか。
②夜のお茶会
紬、歌織そして先輩グループの伊織、真、雪歩の5人でお茶を囲むシーンが個人的にはかなりグッと来ました。
夜に先輩後輩が集まって語らうシチュエーションは劇場版のワンシーンを想起させますし、その時に比べて伊織達が成長して先輩として紬達に的確なアドバイスをしているのが本当にエモい。
自分の正しさを押し付けることなく、不安に寄り添って、経験談を交えて勇気づける関わり方は、社会人として見習いたいですね。
例えアニマスや劇マスを見て無くても、それぞれの先輩としての良さがしっかり個性として出ていて本当に良いシーンでした。
昔は真と伊織に「雪歩は黙ってて!」と言われていた雪歩が、2人の間に割って入って自分の意見をハッキリ言えたの嬉しすぎました。
この辺りは雪歩の意見を受け入れる器が真と伊織にもできたということでもありそうです。
③星霜誘う、静香と千早。
ホテルの近くの海辺で静香と千早が偶然出会って話し込むシーン。
波の表現や月の光がとても幻想的で、CGアニメでこういう演出できるんだ……と出だしから圧倒されてしまいました。
あと、静香も千早も歌が上手い。
個人的に千早に対しては演じてらっしゃる今井麻美さんのストイックなイメージに引っ張られてるのもあって、もっとクールで近寄りがたい先輩像を予想してました。
なのでミリアニの千早が、優しく寄り添ってそばで話しを聞いてくれる安心感のある先輩になっていたことが衝撃的でした。
正直、こんなに温かい千早さんが見れるとは思ってなかったです。
歌しか無いと思い込んでいた千早が、対話を通して「あなたは大丈夫だよ」というメッセージを静香に届けられた。凄く成長を感じるシーンでした。
④美希と翼、心の中
翼が美希に突き放されてしまうシーン。
正確には翼が一方的に突き放されたと思い込んでるだけで、それを示すように実際に美希が放ったセリフと翼の回想とでかなりトーンを変えていたのがとても印象に残りました。
翼の受け取り方としては深刻なんだけど、かと言って美希が辛辣で意地悪な印象にならないよう、配慮が行き届いていた名演出ですね。
思えば翼は1番近くで未来と静香が本気でアイドルになろうと努力してる姿を目にしていました。
これまでの何気ないシーンが伏線だったことが明らかになり、この2人の絡みから物語が一気にクライマックスへと加速し始めていったような気がします。
⑤晴香と未来、2人の主人公
未来ちゃんと春香さんが2人で喋っていたシーンは、ミリアニの中でも随一の名場面ではないでしょうか。
山崎はるかさんと中村繪里子さん、2人の演技がとても素晴らしかった。
この世界の何処かに本当に春日未来と天海春香がいるような、そして2人の会話を録音してそのまま持ってきたんじゃないかと思ってしまうくらい、実在性を感じました。
台詞回し、会話の間。
台本を読んでいる感が全く無く、「春日未来と天海春香なら絶対こういう会話をするよな」という情景が目の前に広がっていて、ミリオンライブ10年の軌跡を感じました。
それで何が凄いって、これだけの積み上げを経た上で作り上げたものが「10年の集大成」ではなく、「瑞々しいまでの始まりの物語」だったことです。
ミリオンライブは止まらねぇとは良く言ったものでアニメ2期であったり、これからのミリオンライブが楽しみになってくるシーンでした。
⑥頑張って起こした紬
いや、起きる方じゃなくて起こす方が頑張るんかい!
このシーンは本当に面白かった。
シリアスな会話やしんみりする場面が続いただけにここで抜け感出すのは本当に良かったと思います。
改めて脚本の上手さを感じましたね。
やりたい時にやりたいことが出来るって本当に凄いことです。
キャラクターに引っ張られて思うような展開に出来なかったり、無理矢理キャラクターを動かして不自然になったりというのが良く起こるんですが、ミリアニは一切そういうのが無い。
アニメだけでなく、映画や小説といった様々な作品に触れてる人はこの凄さが理解できると思います。
⑦READY!!
最初は止め絵だけなのかなと思っていたら、僕は最終回か或いは劇場版かと見紛うばかりの力の入った演出で、ただただ圧倒されました。
特に照明がめちゃくちゃリアルで、現実のライブに限りなく近い臨場感でした。
本当に凄すぎてこれ以上何も言えないです。
まとめ
今回は、ミリオンライブのアイドル達が本当に直向きで良い子だと改めて感じた回でもありました。
9話は先輩たちのバックダンサーとしてとても大きなステージに臨んだわけですが、そこで見せた熱意が良い意味で原っぱライブと変わって無いんですよ。
「来てくれたお客さんに喜びを届けたい、だからもっと色々出来るようになりたい」
そこにステージの大きいか小さいか、お客さんが多いか少ないかが全く関わっていない。
あの小さなテントの、精々20人かそこらしか入らないステージで目を輝かせていた時と変わらない気持ちでステージに立っている。
彼女たちは先輩アイドルの引き立て役では無いんですよ。デビューして間もないにも関わらず、精神性では既に同じ土俵に立っているとんでもないアイドルなんです。
誰かを持ち上げる為に誰かを下げる、ということをここまで一切やってない。
52人のアイドル全員をリスペクトしているから、出来る作劇ですね。
本当に今回も素敵な作品を見せていただきました。