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歴史と幻想の水先案内人

アニメ アイドルマスターミリオンライブ第4話の良いところ7選

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①これぞ春日未来な行動力

 第3話でまつりや百合子達との関わりを経て、早く皆で何かをやりたいと思った未来。
 そんな彼女が思い付いたのがシアター建設予定地横の原っぱを使ったライブ、通称「原っぱライブ」でした。

 そしてその場で思い付いたアイデアを、まだ会ったことも無い仲間達に即提案する未来ちゃん。
 未来ちゃんが行動力の塊であることがこれ以上ないくらい表現されていましたね。
 これぞ主人公、物語を牽引するパワーを持っています。
 こうした見せ場の積み重ねで、春日未来がミリオンスターズのセンターであることの説得力がどんどん増していってるんですよね。
 主人公としてのキャラの立て方が凄く上手い。
 脚本もそうだし、脚本の意図を読んで表現してる演者も凄い。
 演技が自然体でいやらしさやクドさが無いんですよ。
 ともすれば、思い付きで行動してるだけの頭ぱぽーな豆柴系女子中学生なんですが、振り返った時にちゃんとセンターとしてのリーダーシップをとっている。
 僕何度も何度も言ってますけど、春日未来役の山崎はるかさんもっと評価されるべき声優さんですよ。

②次々に現れる個性豊かな仲間達

 
 未来ちゃんのメッセージを見たミリオンスターズの面々の反応がこの後に続くわけですが、ここがめちゃくちゃ良かった。
 1話、2話で未来達3人がアイドルになるまでを丁寧に描いて、3話で少しずつシアターの仲間たちの顔見せが始まって……って感じだったんですが、映画館で先行上映見てた辞典ではちょっと不安だったんですよ。
「このペースで52人全員出せるの?」って。
 そんな不安が首をもたげた矢先に、出てくる出てくる愉快な仲間たちが。
 怒涛のアイドル登場ラッシュに大満足でした。

 何人かのアイドルが一緒にいるの良いですよね。
 彼女たちが765プロに入ってから未来達が加入するまでのドラマをそこはかとなく匂わせてくれます。

③これぞミリオンライブなわちゃわちゃ感


 アニメからミリオンライブに初めて触れた人は登場キャラが多過ぎて覚えられないと混乱するかもしれませんがご安心を。
 ミリシタでもこんなにたくさんのアイドルが1度に出てくることって無いので、情報量の暴力に既存のPもノックアウトされています。
 要は何が言いたいかというと、登場するアイドルを全員覚える必要はないし、覚えられなくても全然楽しめるよ、ということです。

 これは劇場パンフレットで綿田監督も語っていたのですが、本作品は「箱推し」に比重をとった構成になっています。
 
 実際この第4話ではこの上なくミリオンライブの雰囲気が表現されていました。
 このわちゃわちゃ感というか、アットホームな空気感がミリオンライブの売りなので、人数が多いからこそ出せるこの雰囲気をまずは楽しんで欲しいですね。

④「箱」としての魅力を前面に出しつつ、個々の魅力もしっかりと出ていた

 
 未来ちゃんの提案に対してどんな反応を示したか、という1点でミリオンスターズ全メンバーの個性をたった1話で描ききる。
 こんな構成を思いついて、しかも実現させるとは……。

 しかもめちゃくちゃテンポが良い。
 伝言ゲーム形式でどんどんおかしな方向へと暴走していく様はまるでおもちゃ箱をひっくり返したような騒ぎで、見ていてとても楽しかったです。

 そこから雨を転機に原っぱライブの開催に向けてに暗雲が立ち込めていく流れも、メリハリが効いてて良かったです。
 
 全員で集まって話し合う場面でもそれぞれの個性が出てました。
 台詞だけでなく、誰と誰が一緒に固まってどの位置に立っているかといった視覚的な表現で人間関係が上手く描かれていました。
 いや、もう本当に凄かった。
 
 また、ミリオンスターズがまだチームとして纏まっていない時期だからこそ描けるものをしっかり描いてくれていたのが良かったです。
 可憐、紗代子、志保、そして桃子といった原っぱライブにそこまで乗り気じゃない子達も、周りに流されず自分の意見を言えたという点でちゃんと芯のあるキャラクターとして魅力的に描いてくれていました。
 それと奈緒、確かこの時点では未来とはまだ初対面だった筈。にも関わらず落ち込んでいる未来をフォローする言葉をかけてくれたのはとても印象的でした。

 ぶっちゃけると、これまでミリオンスターズに対しては『仲良しグループ』というイメージがめちゃくちゃ強かったです。けど、この4話で1人1人が自分なりに歩み寄ろうとしていく過程が描かれたことで、『人間的魅力に溢れたアイドルが集まった最高のチーム』へとアップデートされました。

⑤1人も手放さないを体現する、桃子お助け隊

 第4話で1番好きなシーンは、独りぼっちになった桃子のもとにたくさんのアイドルが駆け付ける場面です。
 「1人も手放さない」というUNIONの歌詞に象徴されたミリオンライブの精神が見事に表現されていたと思います。

 まず琴葉。
 本当に良い子だよ、立派だよ。
 何て声をかけて良いか分からないけど、居ても立っても居られず後を追いかけてきたんでしょ?それってもう愛じゃん。無償の愛じゃん。
 
 そして桃子の心を溶かす突破口になったのが、口下手な瑞希ってのがバチクソにエモい。
 失敗した手品が桃子を笑顔にしたようにチャレンジすること自体に意味があるという話の持っていき方は、桃子だけでなく視聴者をも納得させる説得力がありました。
 ミリオンライブの前向きで主体的なスタンスが決してその場のノリだけでなく理屈で補完されたというのは凄く良かった。

 その後、同年代の育と環が桃子を迎えに来るわけだけど、木下ひなたがめちゃくちゃ良い顔してるんです。

 めっちゃお姉ちゃんしてる。尊い。
 台詞が無いキャラもしっかり表情や仕草でそこにいる意味が表現されていて、画面の情報量の多いこと多いこと。
 
 最後には、まつりに奈緒、美奈子まで来ていたことが明らかになり、桃子1人の為に来すぎじゃないかと逆に引いてしまうくらいの、心温まるシーンでした。

⑥未来の思い、プロデューサーの存在意義、そして翼の機転

 
 劇場で3幕まで見終わった時は、「アイマスなのに主人公の曇らせが無かったな。やっぱミリオンライブだし、これくらい明るい方が良いのかもな……」なんて感想を友達と語ってました。

 ところがテレビ放送で4話を見返したら、めちゃくちゃ未来ちゃん曇ってる。
 雨が降った後の後半パートずっと落ち込んでた。
 
 なのに先行上映視聴当時の僕が、全く曇らせ展開が無かったと錯覚したのは、それだけ問題の発生から解決までがスピーディーでめちゃくちゃテンポが良かったからです。
 そして全体のテンポが速いが故に、未来ちゃんが原っぱライブへの思いを語るシーンがとても引き込まれるシーンとして引き立っていたように思えます。
 何度も言うように緩急の付け方が本当に上手い。

 あとプロデューサーが未来の思いを受け止めて、自分の考えを話すとこも良かったですね。
 自主性を尊重した上で一緒に伴走する。口で言えばめちゃくちゃシンプルなんですが、未来の思いつきや茜やロコの暴走に何だかんだ文句も言わず付き合っていたシーンを事前に挟むことで、決してその思いが口だけじゃないというところが伝わってきてとても好印象でした。

 
 それと未来が話しだしたタイミングで、翼がしれ~っとマイクをONにしたシーン。

 翼の視野の広さや機転の良さを象徴する場面であると同時に、「未来の話を聞けば皆の心が動くに違いない」とあの場で誰よりも未来を信じていたことを窺わせる描き方だと感じましたが、皆さんはどうでしょうか?

 2話のオーディションで静香を支えた未来が、こうしてプロデューサーや仲間の支えで再び前を向くってのがエモいですよね。
 まだ4話なのに最終回手前のようなドラマチックな展開に、劇場で見た時には鳥肌が止まらなかったです。
 

⑦担当の松田亜利沙について語らせてくれ

 以上で、第4話の見所と感想は粗方語ったのですが……

最後に、担当の松田亜利沙について語らせて下さい

 

 もうめちゃくちゃ良かった。
 松田亜利沙の魅力を存分に引き出してもらえて感無量です。
 奇抜な髪型と言動でイロモノキャラと思われがちな彼女ですが、小顔でめちゃくちゃ整っていて、めちゃスレンダーで腰細くて、素材としては正統派美少女なんですよ。
 そこを良く分かってらっしゃる。

 

 そして何より個人的に1番嬉しかったのは、皆で話し合いをしている場面での亜利沙の発言。
 アイドルオタクの亜利沙だからこそ言える指摘で彼女の個性が出ていたと同時に、松田亜利沙の根底にあるのが現実的思考であるという面もしっかり描かれていて、担当プロデューサーだからこそ分かるのですが、かなり深い部分まで松田亜利沙という1人のアイドルの内面を短い時間で表現してくれていました。

 
 そう、松田亜利沙ってちゃんと冷静に現実を見られる子なんでよ。厳しい現実をしっているからこそ誰よりもアイドルが持つ輝きに恋い焦がれ、その可能性を信じているめちゃくちゃ熱いハートを持った女の子なんです。
 そんな彼女の情熱的で真摯な姿勢は、ある意味僕達プロデューサーが模範とするべき在り方な気がします。

まとめ

 アニメ アイドルマスターミリオンライブ第4話、本当に凄かった。
 たった1話の中にこれだけの見せ場を詰め込み、37人のアイドルを登場させた上で、物語もしっかりと前に進めるという神業としか言えない30分でした。

 いよいよ次回、はらっぱライブ開演!!
 
 楽しい時間はまだまだ続きますね。