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サマータイムレンダを完走した感想

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サマータイムレンダとは2017年から2021年までジャンププラスで連載されていた漫画です。
テレビアニメ化もされ、2022年4月から9月までTOKYO MXほかにて連続2クール・全25話で放送されていたのが、
配信がディズニープラス独占だった為あまり話題になりませんでした。
中には原作を知っていたにも関わらずアニメ化されたことすら知らなかった人もいたくらいです。

そんな不遇のアニメだったんですが、2022年の11月に各サブスクで配信が解禁されて以来、面白かったという口コミがじわじわと広まっています。

私もこのGWを機会に全話視聴しましたが、
かなり骨太で見応えある作品でした。

ただ一方でかなり人を選ぶ作品かなと思います。
そこで今回はこんな人にオススメってところを紹介していきます。


離島が好きな人にはとにかくオススメ。

実は私離島がめっちゃ好きで、
大学生の頃は一人で離島を巡るのが趣味でした。

離島は良いです。

そこで暮らす人にとっては日常であり現実なんですが、どうしてか非日常感を覚えてしまいます。

これが郷愁ってやつなんでしょうね。

普段生活している場所から遠く離れることで、自分の足元を見つめ直せる。

旅の醍醐味が離島には詰まってます。

そんな離島好きの私から見ても
サマータイムレンダの舞台となる「日都ヶ島」の描写は本当に良いものでした。


視聴者が日都ヶ島に対してノスタルジーを抱くことと、都会から帰ってきた主人公網代 慎平が故郷を懐かしむ気持ちがリンクすることで、この作品は一気に没入感を増していきます。

逆にここでハマれないとキツいかな。
網代 慎平自体は主人公としてはクセのあるキャラなので……。

この作品って、離島の描写然り、登場人物然り、先の読めないストーリー然り、主人公を見たいというよりは、主人公が見ているものを見たいって人に向いてる作品なんですよ。


だからまずは舞台となる離島「日都ヶ島」に
魅力を感じられるかどうかはとても重要だと思う。

ライブ感に身を委ねられる人にオススメ

主人公に与えられた能力や、島を襲う敵の正体など設定はかなり緻密に練られています。

その一方で話の展開はかなりライブ感があります。
人によっては、ご都合主義と捉えるでしょうね。
序盤は面白かったのに、後半に行くに連れてバトル漫画みたいになってついていけなかったという声も耳にします。

このあたりは本当に難しい。
批判を避けたらもっと面白くなってたかというと、そうじゃないと思うんですよ。

SF要素を盛り込んだサスペンスで序盤を盛り上げる為には、とにかく絶望的な状況を演出しないと駄目なんですよ。
だから敵は圧倒的に強いほうが良い。
そこをただの人間である主人公達が知恵と工夫で乗り切るからカタルシスが生まれる。
そしてそこに更なる絶望が襲いかかってくるからこそ、先が読めなくなって続きが気になってしまう。

結局バトル漫画みたいにインフレさせないとおもしろくならないんですよ。

緻密に作り上げた設定に引っ張られなかった事がサマータイムレンダの成功を呼んだと思う。
頭でっかちにならず少年漫画をやれたのは本当に素晴らしい。

まとめ

以上の通りです。
サマータイムレンダは確かに素晴らしい作品なのですが、ネット上で持ち上げられている程万人受けする作品では無いです。
寧ろ合う人合わない人がハッキリ分かれます。
ただ刺さる人にはめちゃくちゃ刺さる。
見なかったことを後悔するレベルだと思うの今週のお題「何して遊ぶ?」で、興味のある人には是非触れて欲しいです。