ほぼ週刊★平民貴族

心豊かに生きることをテーマにした雑誌ブログ。主に映画と歴史と書籍について書いています。

大人になったあなたに 「天気の子」を観て欲しい理由

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この記事では自分が今まで新海誠作品を苦手に感じていた理由と

それでも尚「天気の子」を多くの人に観てほしい理由について

作品の感想を交えながら書いています。

少しでもネタバレが嫌なら引き返してください。

そして映画を観たあとにこの記事を読んでもらえたら嬉しいです。

自分が新海誠作品を苦手に感じる理由

新海誠作品を一言で述べるなら


痛みの伴う道と分かっていながらもそれでも敢えてその道を選ぶ物語だと自分は思います。

ほしのこえ

ほしのこえ


デビュー作の「ほしのこえ」では地球と宇宙と遠く離れながらも互いを思う少年少女が描かれました。


秒速5センチメートル

秒速5センチメートル

「秒速五センチメートル」では割りきれない想いに引きずられた青年が描かれました。

君の名は。

君の名は。

ハッピーエンドで終わった「君の名は」においても主人公瀧と彼が憧れていた先輩奥寺ミキとの関係などで新海誠らしさを自分は感じました。


割り切れない想いに引きずられることで、 失うものや手に入らないものが増えていく。


だから大人は割り切って生きていく。


自分の心を堅実に埋めていくために。


そうした生き方を知らず知らずの内に選んだ自分にとって、新海誠作品の鑑賞は心の古傷を抉られるような、 何とも言えない痛みが伴うのです。

これが自分が新海誠さんの作品を苦手に感じていた理由です。

だから「君の名は」を観たあとなんかは

この作品は自分の物語ではないと感じてしまいました


様々な葛藤や困難を乗り越えてハッピーエンドに辿り着いた二人の物語は、大人になることを選んだ自分には眩しすぎたのでしょう。


しかし興味、自分は劇場に足を運び「天気の子」を観ました。


新海誠さんの生み出す作品にそうさせるだけの何かがあるのだろうか?

もしくは自分の中に彼の作品を求めるだけの何かがあるのだろうか?

そんなことを自問自答しながら自分はこの作品を鑑賞しました。

第一印象


まず美しさに圧倒されました。


あの映像美や演出の巧みさは言葉では決して言い表せない。


劇場を出た後に見た青空と入道雲がいつもと違って見えた。


見る者の見え方まで変えてしまう。

これぞ本当の美しさなのかもしれません。

物語とその登場人物について

今作では「貧しさ」や「大人」が運命よりも大きな壁として少年少女の前に立ちはだかったことがとても印象的でした。


その為「運命」に対しての無力感より、「貧しさ」や「大人」に対して非力感の方が強く描かれていました。


ファンタジックな世界観はあくまでもエッセンスに留まってましたね。

その分、リアリティのある葛藤やそれに伴う痛みが丁寧に描写され、話としては前作の君の名を越える完成度になっていました。


そして、その完成度が高さが自分に答をくれました。



新海誠作品が苦手だけど大好きな理由


投げ出したら楽になるけどいざそうしたら後悔してしまうもの


自分の中のこいつが新海誠作品を求めていたようです。


そしてこれこそが、痛みの伴う道と分かっていながらもそれでも敢えてその道を選ぶ理由になるのだ。


こいつは誰の心にもあります。


もちろんこのブログを読んでるあなたにも。


そして、誰もがもっと自分の心に正直になりたいと願っていることでしょう。

ただ自分の心に正直になることはとても恥ずかしさが伴います。

映画の中ですらとても勇気のいることなのですから、現実世界に生きる自分達にとってそのハードルはとても高く感じることでしょう。

ただその恥ずかしくもカッコ悪い瞬間こそ、最高にカッコいい瞬間になるのではないでしょうか。


少なくとも自分はこの作品を見て、この物語の中で懸命に生きる二人を見てそう感じました。

最後に

天気の子はただのボーイミーツガールやラブストーリーに留まらず


投げ出したら楽になるけどいざそうしたら後悔してしまう、そんな割り切れないものを持つ全ての人を力強く肯定する物語です。


だからこそ、大人になったあなたにこの作品を観てほしい。