幸運にも会社の取引先の方に試写会へ招待していただきました。
2019年3月1日に公開が予定されている映画でございます。
これから見る方が殆どだと思いますので
今回も安全第一、ネタバレなしで紹介したいと思います。
この映画の感想を一言にすると
「今このテーマでこの映画作れるの本当に頭おかしいとしか思えない」
これに尽きます。
もちろん良い意味でですよ。
人種差別など、政治的なテーマを扱う作品はとかく政治的主張に走り勝ちですが、この作品は一貫して二人の主人公を魅力的に描くことを徹底しています。
だからこそ、差別もそれに反対する人も、結局は人間をラベリングしてないか?一人一人の人間を一個人として見ているか?という問いを僕は感じることが出来たのでしょう。
あと、テンポが素晴らしいです。
ヒューマンドラマにコメディの手法を取り入れたと言うべきでしょうか。
2時間が45分くらいに感じました。
恐らくアカデミー賞だと編集賞は確実かと思います。
また、主役二人の演技に依存した映画なので主演男優賞、助演男優賞辺りも取ると思う。
吹き替えだったから何言ってるかは意味は分かんなかったけど、表情と相まって必要なものが全て伝わってくる。そこに余計なものが無い、くどさが無いのも本当に良い。
そして作品賞もとってほしいですね。
この映画を見て改めて感じましたが名だたる賞を取れる映画は場所を選ばない。
まぁ、これは私自身の好みでしかないでしょうが…。
映画館の大スクリーンで見なきゃ価値が半減するような映画も悪くはありません。
ですが家のテレビだろうが飛行機の機内のちんまいモニターだろうが見る人間を画面に引き込む引力を持っている。そんな映画が確かに存在するんだなと改めて思った。
最初に言った通りですが
今あちこちで宗教間民族間の争いが再燃してる時に、黒人差別をテーマとして扱いながら、二人の主人公を白人だの黒人だのの壁を取っ払い一人の魅力溢れる人間として描ききるとか頭がブッ飛んでるとしか言えない。
それが作品として海を越えて人種を越えて評価されるのだから、作品そのものがスクリーンを越えて人種差別という問題に殴り込みかけてる。
この映画は間違いなくオーパーツになる。
何十年、何百年経った後の人類がこの映画を見たときに
我々はなんて下らないことをしているのだと嘆くと思うだろう。そして、この時の人類は何故これだけの作品を産み出せたのに差別や争いを無くすことは出来なかったのだろう。
なんてことを思うのでしょう。
いや、本当に面白かった。
皆さんも是非劇場で見てください。